先日、リバースモーゲージについて問い合わせがありました。とは言っても正式にこの言葉を使っての借入れ申し込みではありませんでした。でも、資金使途をお聞きすると間違いなくリバースローンでした。まだあまり浸透していないと思いますのでここで簡単にご説明します。 リバースモーゲージとは、高齢者を対象に融資、貸し付けをする制度です。通常の住宅ローンや不動産担保融資、不動産担保ローンでは、契約時に一括して融資額が支払われ、毎月々返済していく通常の融資とは逆に、ローンの残高が毎月々増えていき、契約終了時や死亡時に資産を売却し精算することから,資産担保年金,住宅担保年金,逆抵当融資,逆住宅ローンなどとも呼ばれています。住宅など不動産の資産はあっても、現金収入が少ない高齢者などを対象に、居住中の自宅(持ち家)を担保に資金(お金)を貸し出し(貸し付け)、生活費や福祉サービス費などにあてる訳です。 当社を含め正常な金融期間ならばある程度の年齢を過ぎると融資は難しくなります。なぜならば融資当時に判断能力が有ったかということが裁判では争点になるからです。誰を持ってその融資当事に判断能力が有ったとするかが問題です。誰にも話さず借入れをしていた本人が1年後重度の痴呆になり融資を受けていたことが家族に突然わかった場合です。でも家族は1年前の融資以前から痴呆と感じていたらどうでしょう・・・。本当に難しい判断ですし貸し付けになります。 このお客様には、理由を説明し2分の1以上の法定相続人の方に承諾や保証をいただきご融資をいたしました。相続人の方々は口をそろえて「払えないのなら家を売って返して、姉妹たちに迷惑を掛けないでね」と言っていました。 少し寂しくなりましたがこれが機会でご姉妹の方々が久しぶりに再開し、お父様のことを本気で考えたように感じました。不思議なものでお子さんたちは誰一人として生活に困るような方々には感じませんでした。(注)リバースモーゲージ、1981(昭和 56)年、東京都武蔵野市で導入されました。